貴方が初めて衣装を身に纏ったのはいつですか?
憧れの、あの団体、あの衣装。
何度も大会や演奏会に駆けつけた、 その姿を見ただけで身体が興奮した、 ショーを観ては叫び、泣き、笑った
大好きな、あの団体、あの衣装。
あの衣装が着たいと切に願った人。
まさかこの衣装が着れるとは思っていなかった人。
そして、今日、その衣装に袖を通した人達。
2015年、秋。
私が初めて黄色を纏った日、 衣装を着たリハーサル 通称 ドレスリハ が終わった時、 ドラムメジャーが私たちルーキーにこんな言葉を贈って下さいました。
「JOKERSへ、ようこそ」
そして、同じラインで歩いていたベッツの方が 私のそばに来て、こう言いました。
「おめでとう」
黄色い衣装を着たその人はとても眩しく その目を見続けることは出来ませんでした。
その人は私の手をとり、強く、温かく、握ってくれました。
目頭が熱くなり、顔をあげることも出来ませんでした。
今でもこの光景を鮮明に覚えています。
どこの体育館の、どの場所か。
私にかけてくれた声、握手を交わしたその時のこと。
そこで改めて「あぁ、私はJOKERSの一員なんだ」と感じました。 黄色い衣装を着た見慣れない自分の姿に戸惑いつつも、 間違いなくこの黄色い衣装を着ている自分に喜びを抱いたわけです。
その日の帰りのミーティングでも、 衣装の扱いについて話を聞きました。
この衣装に込められた様々な方のオモイ。
幼い子どものように目を輝かせながら、 黄色い衣装へのオモイを伝えて下さったベッツ。
「黄色」という特別な色を好きになった経緯を話す友達。
どうして自分がJOKERSに入ったのか 秘めたオモイを初めて話してくれた仲間。
黄色い衣装を着るからには、そこに 君が「JOKER」であり、「JOKERS」のメンバーである責任が生じるのだ ということを語る人。
家に帰ってからも、 吊した衣装をしばらく眺めていました。
時は経ち ーー 2017年10月1日、日曜日
今日もいつも通り、 週に一度のリハーサルの時間の始まりです。
来週がインオカということもあり 今日の練習メニューは 回数を重ねて正確さを上げる というものが中心となります。
何度もかかるドレス、セット、リセットのコール。
人はこの時間を地味でつまらないと言います。 人はこの時間をいかに過ごすかで精度が上がると言います。 与えられた時間は同じ。回数は同じ。 何を考え、思いながら歩くかは自分次第。
お昼休みには、 昼前ランスルーの動画をみて パートで話し合いをしている姿もみられました。
そんな時間を過ごし、 あっという間に夕方です。
いつもなら最後にランスルーをして撤収となるのですが、 今日はいつものランスルーとはいくばくか違う部分があります。
以前あった年数別のランスルーではありません。
今日は、2017年 初 黄色衣装のドレスリハの日。
つまり、2017年ルーキー 初 黄色衣装のドレスリハの日です。
2017年に初めてJOKERSに入った彼等が 初めて黄色の衣装に袖を通してランスルーを行います。
JOKERSの象徴とも言える黄色の衣装。 その衣装を初めて身に纏う日です。
今日は皆と一緒に袖を通します。
さぁ、ジャケットを羽織って。
ドレスリハのはじまりです!!
入場
フィールドウォームアップ (インオカでは普段行っているアップも入場後にフィールド上で行うのです)
ランスルー
退場
そのショーの中身を詳しくお話ししたいところですが、 黄色い衣装を着たファーストショーまでのお楽しみ。
そのファーストショーもいよいよ今週末!
前回のblogでもお知らせしましたが、
私たち JOKERS Drum & Bugle Corps は 2017年10月8日(日)、9日(月・祝)に岡山県にて開催されます
に出演いたします。
街角コンサート、表町パレード、石山公園コンサート、そしてメインフェスティバル。 それぞれの場所で皆さんにお会いできることを楽しみにしています!
出演予定時刻は下記の通りです。
2017年10月8日(日) 街角コンサート 12:51~ 表町パレード 14:09~ 石山公園コンサート 16:17~
2017年10月9日(月・祝) メインフェスティバルトップステージ 13:45~
2017年の私たちのショーが黄色に染まるには お客さんの存在が必要なのです。
その瞬間に、ぜひ立ち会ってください。
叫び、泣き、笑ってください。
最後に
ルーキーの皆さん、
初めて衣装を身に纏ったその時、貴方は何を思いましたか?
「お衣装の採寸します」
「ルーキーの皆さん、お待たせしました、ジョカジャンの贈呈式を行います」
「お衣装の配布をします」
「お衣装のチェックを行うのでルーキーの方はお衣装を持ってきてください」
「来週はドレスリハです」
「今日はドレスリハです。 ルーキーの皆さん、おめでとうございます。」
貴方が衣装を身に纏うまで、 沢山の人が貴方の衣装に関わってきました。
黄色いジャケットを手掛けた人
それを受け継いできた人々
貴方に黄色い衣装の存在を教えてくれた人
貴方の衣装を採寸し、発注してくれた人
どんな状況でも私達の元に衣装を届けてくれた人々
貴方が輝くために十分な衣装であるか何度もチェックを重ねた人々
まだ不器用に衣装を着る貴方を側で見守る人
貴方が黄色い衣装を着ることを自分のことのように喜んでくれる人
目に見えるところでも見えないところでも 貴方をJOKERSに迎えるにあたって 様々な人が動いてきました。
貴方の衣装は、貴方だけが着れるものです。
どうかその衣装を大切にしてください。 そして、これから先もずっと着続けてください。
いつまでも貴方が今日感じたことを忘れずに。
貴方が衣装を身に纏い、見えた景色 それは黄色い衣装を着た人にだけ見えるもの。
きっと今週末目にする景色はまた違ったものになるでしょう。
(battery 中川)