本格的にJOKERSのシーズンが始まりました。
春からオンラインミーティング、オンライン練習見学に参加して下さった皆様、そしてこのような状況の中、直接練習見学にお越しいただいた皆様本当にありがとうございました。
毎週新しい見学者さんの連絡が回ってくると、ワクワクとともにホッとしました。
そして、不安や、迷いの中、JOKERSで今シーズンを過ごすと決断してくれた2020年度シーズンのルーキーたち。
本人たちと同じか、それ以上にメンバーは喜んでるんですよ。
増えたことが嬉しいんです。
楽しみを共有することのできる仲間が、共にお客さんに楽しみを伝えることのできる仲間が。
仲間が増えたことが嬉しいんです。
さぁ、楽しいシーズンにしましょう。
そして先週、Showメンバー確定後、初練習でした。
徐々にあっためていきましょー、とはいかず
初っ端からトバします。
なんと日、木、金、日と連続練習でした。
贅沢な1週間。
練習が短い期間で行われると、その分音や動きのクオリティも上がります。
その分、体力はつかいますが…。
「また4日後お会いしましょう」
「明日のメニューは〜」
「明後日は楽譜のここをクリーニングします」
帰りのミーティングでも贅沢な細かい内容が伝えられました。
朝から晩まで練習。そしてまた次の日も。
春を取り戻すとまではいかなくても、濃密な時間の使い方ができました。
徐々にShowの形が見えてきます。わくわくしますね。
毎年ブログやSNS上で「今年しかできないShow」と言いますが、正確には違います。
同じ年であっても、同じメンバーであっても、同じ楽譜、同じコンテ、同じ振りであったとしても、全く同じ演奏演技は二度とできません。
本番前、「一度きり」の演奏演技の前にスイッチが入ります。今から、見て聴いて下さるお客さんに最高のパフォーマンスを届けないと。
「本番」と言うだけで気持ちが変わります。
本当は、練習も同じです。
一度きりのオーディションやセレクション、面接のようなもの。
やり直しはききません。
しかし、「今のところもう一回」と前から声が飛んでくると、反射的に「はい」と動線、楽譜を思い返し、スタート位置に立ちます。
やり直すことができる という事がどれだけありがたい事か、その時は抜けているような気がします。
前で練習を見て聴いて指示を出す側も同じで、たった一度で良いところ悪いところ、伸びたところ、すこし苦しくなったところ、改善点、原因を挙げなければなりません。
このような一度きりのはずの練習を、この長い時間使えたという事は本当に有難いことです。
正直、練習場所や練習の進め方も去年までとはいきません。
そんな中、この連続練習を行えた、そして成果があったことはとても有り難く大切なことでした。
良いものを作り、その楽しみを伝える為にはしんどい事をしないといけません。楽しいしんどさもあれば、体力的にも精神的にもしんどいこともあります。
でもそれが、ただ虚しい、苦しいではメンバー募集の時の謳い文句が嘘になりますよね。
「楽しいこと一緒にしませんか?」
今まで楽しいシーズンを過ごしてきたからこそ、言えるのです。楽しさを知っているから勧められるのです。
いつも麺がのびているまずいラーメン屋さんを人に勧めますか?
犯人が序盤で解ってしまうミステリー作家の作品集を人に勧めますか?ポアロ、古畑は別として。
魚の釣れない釣り場を、苦いだけで効果のない薬を、インチキ占い師を、救いのない宗教家を、
面白くもないドラムコーを人に勧めますか?
うちの楽しみを知っているJOKERがここにはいます。
いろんなJOKERがいます。
職業も、肩書きも、出身も、年齢も性別も顔も声も歯並びも唇の厚さも
全て違います。
個性的で、自由で、目立ちたがりで、騒がしいもん好き。たった1つの共通点は「黄色」。
ゲームをひっくり返す力を持った貴重なJOKERが、ここには揃っています。
手札の中で捨てていいカードなんてありません。かぶる事もありません。
何故なら、代わりのきかない、かつ強力で魅力的な、誰もが欲しがるJOKERだから。
ルーキーのあなたもその1人になったのです。
さぁ、今まで大切に箱にしまっていたShowのパーツを、共に毎週組み立てていきましょう。
開けるとそれはびっくり箱か、宝箱か。
本番まで、おあずけです。
2020年度シーズンも、JOKERS Drum&BugleCorpsをお楽しみに。
Lower part
木村友譲